婚活アプリ「タップル（tapple）」は若者中心という印象が強いですが、実は近年、アラフォーやバツイチ世代の利用も増えています。特に離婚を経験した女性たちが「再婚」という目的で登録し、再び幸せを掴むケースも少なくありません。
この記事では、実際にタップルで再婚相手を見つけたアラフォー女性・美香さん（仮名・41歳）のリアル体験談を中心に、「どんな出会いがあり」「どうやって再婚までたどり着いたのか」を赤裸々に紹介していきます。
1. タップルに登録したきっかけ：孤独と不安の中での再スタート
美香さんがタップルに登録したのは、離婚から1年後のことでした。元夫との結婚生活は12年。子どもはいなかったものの、精神的に疲れきってしまい、「もう二度と恋愛なんて」と思っていたそうです。
しかし、仕事帰りに一人で食事をする夜、ふと感じた寂しさが彼女を動かしました。
「もう一度、誰かと笑ってご飯を食べたい。そんな気持ちが湧いてきたんです。」
婚活パーティーや知人の紹介も考えたそうですが、スケジュールの都合や気まずさから断念。そこで選んだのがスマホで気軽に始められる「タップル」でした。
心理学的背景：「再チャレンジ欲求」とは
心理学的に見ると、離婚後に恋愛を再開しようとするのは「自己回復欲求（Self-Restoration）」の表れです。人は心が傷ついたとき、その痛みを“再び肯定される体験”で癒そうとします。つまり、もう一度愛されたい・認められたいという気持ちは自然なことなのです。
2. プロフィール作成：バツイチを隠すか、正直に書くか？
最初の壁はプロフィール作成でした。多くのバツイチ女性が悩むのが、「離婚歴をどう書くか」です。美香さんも最初は隠すべきか迷ったそうです。
「“バツイチ”と書くと引かれるかなと思って、最初は非公開にしてました。」
しかし、メッセージのやり取りが進んでも、過去を話すタイミングでギクシャクすることが多く、結果的に続かなかったとのこと。
「正直に書いたほうが、気持ちもラクになりました。」
婚活心理学の観点：自己開示のタイミング
心理学者ジョセフ・ルフトとハリントン・インガムが提唱した「ジョハリの窓」理論によると、人間関係は「自己開示」によって親密度が高まるとされています。隠すことよりも、正直に伝えることが信頼を育てる第一歩です。
美香さんもプロフィールに「離婚経験がありますが、もう一度前向きに歩みたい」と記載したところ、逆に誠実な男性からのアプローチが増えたそうです。
3. タップルでのマッチング：意外にも多くの男性が“再婚OK”
美香さんがタップルを始めた頃、正直あまり期待していなかったといいます。ところが、登録して数日で「いいかも！」が20件以上届きました。
驚いたのは、その中に「再婚希望」や「離婚歴あり」と書かれた男性が意外と多かったこと。
「思った以上に同じような境遇の人がいて、気が楽になりました。」
マッチ率を上げた3つのコツ
- 自然体の写真：笑顔で屋外撮影。加工アプリは最小限。
- プロフィール文に“再スタート”の意欲を明記：「過去に学んだことを生かしたい」など前向きな言葉。
- 初メッセージは共通点重視：「同じ映画が好きなんですね！」などの共感トーク。
この3つを意識するだけで、マッチ率が明らかに上がったそうです。
4. 実際の出会い：再婚を決めた彼との出会い
マッチングした男性の中で、最も印象に残ったのが「健一さん（45歳・会社員）」でした。彼も離婚経験者で、10歳の息子さんがいました。
最初のメッセージで彼が送ってきたのは、「同じ経験をしたからこそ、分かり合えることがある気がします」という一言。美香さんはその誠実さに心を惹かれたそうです。
メッセージのやり取りは1週間ほど続き、その後初デートへ。昼間のカフェで2時間ほど話したとき、「離婚をネガティブに捉えていない姿勢」に惹かれたと語っています。
初デート後の心理的変化
「もう一度恋愛してもいいのかもしれない」。
そう思えたのは久しぶりの感覚だったそうです。
人はポジティブな感情体験をすると、ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されます。これは「もう一度会いたい」と思わせる心理的トリガーでもあります。タップルのようなカジュアルアプリでも、誠実さが伝われば本気の出会いに発展するのです。
5. 再婚までの道のり：時間をかけて信頼を築く
二人の交際はスローペースで進みました。お互いに離婚を経験しているため、焦らず少しずつ距離を縮めることを意識したそうです。
「すぐに再婚というより、“信頼できるパートナーになれるか”を確かめる時間を大事にしました。」
交際開始から約1年半後、健一さんの息子さんとも打ち解け、再婚を決意。現在は3人で穏やかに暮らしているそうです。
心理学的解説：信頼の三段階モデル
カナダの心理学者エリックソンによると、人間の信頼関係は「形成期 → 維持期 → 安定期」という3段階を経て構築されるといいます。
- 形成期：出会いから半年間。好意よりも“安心感”を重視。
- 維持期：半年〜1年。相手の価値観を理解し合う段階。
- 安定期：1年以上。家族的な信頼が生まれる。
この理論を裏付けるように、美香さんのケースも「急がず、信頼を積み重ねた」ことで再婚につながったといえます。
6. バツイチ女性が感じる“婚活の壁”とその乗り越え方
ここで、美香さんを含めた複数のバツイチ女性へのヒアリングから浮かび上がった「共通の壁」と「克服法」を紹介します。
壁①：離婚の理由を聞かれるのが怖い
対策としては、過去を美化せず、簡潔に「価値観の違いでした」と伝えること。心理的距離を保ちながらも、逃げない姿勢が信頼を呼びます。
壁②：相手の家族（特に子ども）との関係
タップルで知り合う男性の中には、子持ちも多くいます。無理に“母親代わり”を演じるのではなく、「友達のような関係」を意識すると自然に馴染めます。
壁③：年齢への引け目
40代になると「若い子には勝てない」と感じる人が多いですが、実際に男性が重視するのは“安心できるかどうか”。誠実で穏やかな対応は、年齢を超えた魅力になります。
心理学的には、これを「情緒的安定性（Emotional Stability）」と呼び、人間関係の継続に最も影響する要素とされています。
7. Q&A：バツイチ女性のタップル婚活でよくある質問
Q1：離婚歴は最初から伝えた方がいいですか？
A：はい、プロフィールに正直に記載することをおすすめします。隠しても後で伝えるタイミングが難しく、関係がこじれるリスクがあります。誠実さを重視する男性ほど、過去の事実よりも“今どう生きているか”を見ています。
Q2：タップルは若者ばかりで浮きませんか？
A：確かに20〜30代前半が中心ですが、再婚希望の40代男性も増加しています。検索条件を「再婚希望」「30代後半〜50代」で絞ると、意外にマッチします。
Q3：メッセージが続かないときの対処法は？
A：「返信が来ない＝脈なし」と決めつけず、時間を置いて別の人とも同時進行するのが正解です。心理的分散を保つことで、焦りが減り、良い出会いを引き寄せやすくなります。
Q4：子どもがいると不利になりますか？
A：むしろ「責任感がある」「家庭的」という印象を持たれることも多いです。無理にアピールせず、「子どもとの時間を大切にしています」と自然体で伝えるのがポイントです。
8. ここまでのまとめ（前半）
- バツイチ女性がタップルで再婚することは十分可能
- 正直なプロフィールと前向きな姿勢が信頼を生む
- 同じ離婚経験者との出会いが心の安定をもたらす
- 焦らず信頼を積み重ねることで、再婚への道が開ける
次回の後半では、「再婚後のリアルな生活」「家族との関係の築き方」「タップル婚成功の心理分析」などをさらに掘り下げて解説します。
9. 再婚後のリアル：幸せの形は“完璧”ではなく“安定”だった
再婚して1年が経った現在、美香さんは「今が一番落ち着いている」と語ります。もちろん、再婚生活が常に順風満帆というわけではありません。
「最初の半年は正直、戸惑いの連続でした。お互いに“前の結婚”の影を無意識に比較してしまうことがあったんです。」
タップルで出会った健一さんは優しく、家事も積極的に手伝ってくれるタイプ。しかし、彼には息子さんがいて、美香さんもその存在をどう受け止めるかに悩んだそうです。
「“お母さん”にはなれない。でも、“友達”として信頼してもらいたい。そんな思いで接していました。」
時間をかけて信頼を築いた結果、息子さんのほうから「今度一緒に映画行こう」と誘ってくれるようになり、美香さんは涙をこらえきれなかったそうです。
心理学的分析：家族再構築における“安全基地理論”
心理学者ジョン・ボウルビィが提唱した「アタッチメント理論」によると、人は“安全基地”と感じる存在が身近にあることで、安心して他者と関係を築けるようになります。
離婚経験者にとって再婚は、「再び人を信じていいのか」という心理的な葛藤との戦いです。健一さんが美香さんにとって“安全基地”となったことで、彼女は安心して新しい家族関係を築けたのです。
10. タップル婚の現実：理想と現実のギャップを埋めるコツ
タップルのような婚活アプリで出会った場合、現実生活とのギャップに悩むケースも少なくありません。特にバツイチ世代は、過去の結婚生活との比較をしてしまいがちです。
ここでは、美香さんが語った「再婚後に気づいた3つのギャップ」と、それを克服した方法を紹介します。
ギャップ①：連絡頻度が減る不安
付き合い始めの頃は毎日LINEをしていたのに、再婚後は必要最低限。これに寂しさを感じた美香さんでしたが、心理学的には「愛着の安定期」に入った証拠でもあります。
パートナーからのレスポンスが減っても、それは「信頼しているからこそ、過剰に連絡しなくても安心できる関係」に移行したサインです。
ギャップ②：価値観の違いに再びぶつかる
たとえば、お金の使い方、休日の過ごし方、家事の分担など。再婚後も衝突は避けられません。しかし、ここで「また失敗するかも」と恐れず、冷静に対話することが大切です。
心理学ではこれを「問題焦点型コーピング」と呼び、ストレスの原因を直視して改善する行動パターンです。逃げずに向き合うことで関係は深まります。
ギャップ③：恋愛のドキドキが減った
恋愛初期の高揚感（リマンスステージ）は、約1年半で落ち着くとされます。代わりに育まれるのが「愛着と安定感」。
美香さんもこう語ります。
「トキメキよりも“おかえり”って言い合える安心感が今は幸せです。」
11. 失敗例から学ぶ：再婚がうまくいかなかったケース
一方で、タップルで出会って再婚したものの、数年で別れてしまうケースも存在します。婚活コンサルタントの実例をもとに、「うまくいかなかった人の共通点」を紹介します。
共通点1：過去を完全にリセットしようとした
過去の結婚を「なかったこと」にしようとする人は、同じ問題を繰り返す傾向があります。心理的には“抑圧”の状態であり、心の整理がついていない証拠です。
再婚に成功する人ほど、過去の経験を“学び”として受け入れ、今のパートナーに活かしています。
共通点2：相手に理想を求めすぎた
「前の人とは違う人がいい」と思うあまり、理想像を作りすぎるパターンも失敗の原因です。実際の人間関係は、“欠点を含めて受け入れること”で安定します。
共通点3：周囲の意見に流された
家族や友人から「再婚は早い」「もっと考えた方がいい」と言われ、自分の気持ちを押し殺した結果、ストレスが溜まり破局したケースもあります。
再婚は、あくまで“自分のペース”で進めることが大切です。タップルのように、気軽に始められる出会いだからこそ、自分軸を保つことが成功の鍵になります。
12. タップルで再婚を目指す女性への実践アドバイス
ここからは、実際にタップルを使って再婚を目指すバツイチ女性への具体的なアドバイスを紹介します。
① 写真は“再スタート感”を意識
笑顔・自然光・ナチュラルメイク。清潔感と前向きさを感じる写真がベスト。過去を引きずらない印象が大切です。
② 自己紹介文は“失敗談”を少しだけ入れる
「一度結婚を経験したからこそ、今は相手を大切にできる」など、経験をプラスに変える表現が好印象。
③ マッチ後は“ゆるい会話”から始める
タップルは気軽な雰囲気のアプリなので、最初から結婚観を語るよりも、共通の趣味や話題で距離を縮めるのが◎。
④ 会うタイミングは3週間以内を目安に
メッセージだけが長くなると関係が停滞します。心理的には“接触頻度の原理”が働き、会うほど親近感が増すため、早めの対面が効果的です。
⑤ 離婚歴は堂々と伝える
相手の反応を気にするより、「再スタートを前向きに考えている」と伝えることで、信頼を得やすくなります。
13. 体験談：再婚に成功した3人のエピソード
■Aさん（43歳・保育士）
離婚後7年、タップルで知り合った男性と半年で再婚。彼もシングルファーザーだった。
「お互いに“子ども優先”という共通点があり、無理なく関係を築けました。」
■Bさん（46歳・営業職）
タップルで10人以上と会ったが、決め手は「一緒にいて気を使わない人」。
「40代になると恋愛より“生活感の共有”が大事。最初から完璧を求めないことが成功のコツです。」
■Cさん（40歳・看護師）
再婚は怖かったが、タップルで出会った相手と5年交際ののち結婚。
「“離婚＝失敗”ではなく、“経験”として受け入れる勇気を持てたことが大きかったです。」
14. 再婚成功者に共通する3つの心理的特徴
- 自己肯定感が高い：「私は幸せになっていい」と思える人ほど、相手を信頼できる。
- 柔軟性がある：完璧を求めず、変化を受け入れられる。
- 行動力がある：考えすぎずに「まずやってみる」姿勢。
心理学的にも、これらの特徴を持つ人は「再適応能力（resilience）」が高く、離婚という挫折を成長に変えやすいといわれています。
15. Q&A：タップル再婚での“心の整え方”
Q1：離婚の傷が癒えないまま婚活していい？
A：無理に明るく振る舞う必要はありません。心理療法では「再体験と再解釈」が癒しの第一歩とされ、過去を受け止める過程で新しい関係が生まれます。
Q2：相手に過去の話をどこまで話すべき？
A：初期段階では軽く触れる程度でOK。信頼が深まった段階で具体的に話すと、お互いの理解が進みます。
Q3：離婚歴が原因で自信がない…
A：過去に愛された事実を思い出すことが大切です。失敗ではなく、「もう一度挑戦する資格がある」と自分を肯定しましょう。
16. 専門家コメント：心理カウンセラーの視点
婚活心理カウンセラー・田村恵理氏によると、バツイチ女性が再婚で成功するカギは「誠実さ」と「柔軟さ」だといいます。
「離婚経験は決してマイナスではありません。むしろ人としての深みを与え、相手に安心感を与えることが多いです。タップルのようなアプリでは、過去をオープンに語る勇気が信頼を引き寄せます。」
17. まとめ：タップルは再婚への“新しい扉”
この記事を通して分かるのは、バツイチ女性がタップルで再婚相手を見つけることは決して特別なことではない、ということです。
- 離婚は“失敗”ではなく“経験”
- 正直なプロフィールと前向きな姿勢がチャンスを広げる
- 焦らず信頼を積み重ねることで、再婚は現実になる
タップルは若者中心のアプリというイメージがありますが、実際には30代・40代・再婚希望者にも開かれた場所です。大切なのは、“もう一度幸せになる覚悟”を持つこと。
「再婚して、ようやく“普通の幸せ”の尊さに気づけました。」
美香さんの言葉が、多くのバツイチ女性の背中をそっと押してくれるはずです。
婚活は、年齢でも過去でもなく、“行動する勇気”がすべてを変えます。あなたの幸せも、今この瞬間から始まっています。