婚活アプリ「マリッシュ」で活動する女性の多くが、最初にぶつかる壁があります。
それは、“理想の人”を設定しすぎて、現実の出会いを逃してしまうこと。
これは単なる「高望み」ではなく、心理的な防衛反応が関係しているケースも多いのです。
この記事では、アラフォー女性が陥りやすい「理想の人」幻想の正体と、それが婚活を難しくしてしまう心理的メカニズム、さらに具体的な改善法と体験談を交えてお伝えします。
アラフォー女性の婚活が難航する「3つの誤解」
マリッシュのユーザー傾向を分析すると、アラフォー女性が出会いを逃す原因は「条件設定」「過去の経験」「心理的防衛」の3つに集約されます。
① 条件が現実より「理想」に寄りすぎている
婚活プロフィールを作るとき、多くの人が「理想の相手像」を真剣に考えます。
たとえば以下のような条件です。
- 年収600万円以上
- 身長170cm以上
- 初婚で穏やかな性格
- できれば長男以外
これらの条件をひとつひとつ見ると、決して「高望み」には見えません。
しかし、すべてを同時に満たす男性は、実は全体の数%しか存在しません。
婚活市場のリアルをデータで見てみると、年収600万円以上で未婚・40代男性の割合は約5%以下。
この時点で、出会いの確率は極端に下がります。
つまり「理想の人」設定を細かくすればするほど、あなたの出会いの枠はどんどん狭まっていくのです。
② 過去の恋愛基準が今も残っている
20代や30代前半の頃に付き合った男性像を、無意識に今も理想として持っているケースは非常に多いです。
「昔の彼氏がこうだったから、次も同じような人がいい」
この思考が強くなると、現在の婚活市場に合った“現実的な選択”ができなくなります。
心理学ではこれを「投影バイアス」と呼びます。
過去の経験を現在にも当てはめようとする心理的傾向で、特に恋愛・結婚の場面で強く作用します。
ただし、ここで重要なのは「過去を否定する」ことではありません。
むしろ、過去の恋愛で自分が何を大切にしていたかを振り返ることで、今の理想を見直すヒントが見えてきます。
③ 「理想を下げる=妥協」と思ってしまう
婚活で最も多い相談が、「理想を下げたくないんです」というもの。
でも、理想を“下げる”のではなく、“整理する”ことが重要なのです。
心理学的には、理想を絞る行為は「自己防衛を手放すプロセス」とも言われます。
つまり、現実の相手に心を開く準備が整いはじめたサインです。
Q&A:理想を整理するためのステップ
Q1:「理想を下げる」と「自分を安売りする」は違う?
A:まったく違います。理想を整理するとは、「本当に自分に必要な要素を見極める」ことです。
たとえば、“年収600万円”という条件の裏には「経済的に安定していて、一緒に安心して暮らせる人がいい」という本音があるはず。
この“本音の部分”を満たせるなら、年収が500万円でも、価値観や生活の安定度が一致する相手の方が、幸せな結婚につながるケースは多いのです。
Q2:「条件を減らす」と不安になるのはなぜ?
A:それは、“条件”を自分の防御壁にしていたからです。
心理学で言う「自己防衛機制」のひとつで、条件を持つことで「失敗したときの理由」を自分で作っておく傾向があります。
たとえば、「年収が低い人とは会わない」と決めておけば、仮に出会いがなくても「条件のせい」にできるのです。
しかし、その防衛を少し緩めることで、あなたの婚活は一気に広がります。
「理想の人」より「信頼できる人」を探す婚活へ
アラフォー婚活で本当に大切なのは、「ときめく理想」ではなく「落ち着ける現実」です。
マリッシュのアンケート調査でも、成婚したカップルの約70%が「最初は理想と違うタイプだった」と回答しています。
では、なぜ理想とは違う相手と幸せになれたのでしょうか?
それは、「信頼の積み重ね」が恋愛感情を育てたからです。
心理学で言う「安定型愛着スタイル」
人の恋愛傾向は「愛着スタイル」で説明できます。
アラフォー世代で婚活がうまくいく人は、この“安定型”の特徴を持っています。
- 相手を理想化せず、現実的に見られる
- 関係が不安定でも、自分を責めすぎない
- 相手の長所を自然に見つけられる
反対に、「理想型」に固執してしまう人は“回避型愛着”の傾向が強く、「完璧でないと愛せない」という無意識の思考に支配されている場合があります。
もしあなたが「なかなかいい人に出会えない」と感じているなら、その裏には「自分を守るための理想」が隠れているかもしれません。
実際の体験談:理想を整理してうまくいった女性たち
(体験談1)42歳・看護師の女性
最初は年収や学歴を重視していました。でも、マリッシュで話してみた人の中で、一番安心できたのは、年収は普通でも会話が穏やかな人でした。
彼は休日に母親の介護をしている人で、その優しさに触れて考えが変わりました。
半年後、結婚が決まりましたが、今では「理想よりも現実の優しさの方が大事」と実感しています。
(体験談2)39歳・事務職の女性
昔の恋人が高学歴だったので、無意識に「次も同じくらいのレベル」と思っていました。
でも、心理学の記事で“過去の理想は自己投影”という言葉を見て、ハッとしました。
条件を見直してから、すぐに今の彼と出会い、穏やかな関係が続いています。
(体験談3)45歳・離婚歴あり女性
最初は「再婚OK」の男性を探すだけで精一杯でした。
でも、自分の中で「理想」を書き出して整理したところ、意外と求めているのは「再婚歴があるか」ではなく、「過去を理解してくれる人」だったと気づきました。
そこから出会いが一気に広がり、同じく再婚経験のある男性とマリッシュで出会い、今は再婚2年目です。
理想を見直すワーク:婚活心理学の実践法
ここで、実際に心理カウンセラーが使っている「理想整理ワーク」を紹介します。
① 自分の理想を10項目書き出す
例:「年収600万」「穏やか」「誠実」「趣味が合う」など。
② それぞれの項目の“理由”を書く
「年収600万」→安心して生活したいから。
「穏やか」→感情的に疲れる関係が嫌だから。
③ “理由”をさらに1つ深掘りする
「安心して生活したい」→自分が仕事を辞めた後も支え合える関係がいい。
→つまり「経済力」よりも「支え合いの姿勢」が本質。
このステップを踏むと、あなたの“本当の理想”が見えてきます。
条件を削るのではなく、“優先順位を整理する”のが目的です。
マリッシュで「理想の人」から「心が合う人」へ
マリッシュの最大の魅力は、「真剣な出会いを求める人が多い」ことです。
だからこそ、プロフィールや条件だけでは測れない“内面的なつながり”が大切になります。
理想像を追うほど、出会いの範囲が狭まります。
しかし、あなたの心の奥にある“本当に求めている幸せ”を言葉にできたとき、出会いは自然に広がるのです。
次回【後編】では、「理想を整理した後にすべき行動」「マリッシュで実際に出会いを増やすプロフィール戦略」「メールでの距離の詰め方」を、さらに具体的に解説します。
アラフォー女性の「理想の人」設定が出会いを遠ざける理由【後編】
前編では、「理想の人」という幻想が出会いを遠ざけてしまう心理的背景や、理想を整理するためのステップを紹介しました。
後編では、その“理想整理”を実際の婚活行動にどう活かすか――マリッシュで出会いを増やすための具体的な実践法をお伝えします。
理想を整理したあとの第一歩:「出会いの幅を“広げる勇気”」
理想を整理しても、「実際にどんな人と会えばいいかわからない」という声は多いです。
ここで大切なのは、“選ぶ目”を変えること。
心理学では、人は「認知バイアス」によって、最初に決めたイメージから抜け出しにくいと言われています。
つまり、「このタイプの人は合わない」と一度思い込むと、その先入観でチャンスを逃してしまうのです。
婚活で成功しているアラフォー女性の多くは、プロフィール検索の条件を少し緩めて出会いを広げています。
具体的な設定の見直し例
- 年齢差:「±5歳」→「±10歳」に変更
- 年収:「600万円以上」→「400万円以上」
- 居住地:「同県」→「近隣県まで」
- 趣味:「共通必須」→「話が合えばOK」
このように、ほんの少し範囲を広げるだけで、出会える人の数が3倍以上になるケースもあります。
出会いは「確率の問題」でもあるのです。
プロフィールの見直しで“理想の逆転現象”を防ぐ
マリッシュでマッチング率が上がらない女性の多くが、実はプロフィールで「理想を出しすぎている」傾向にあります。
理想をアピールするつもりが、「上から目線」に見えてしまうことがあるのです。
NG例:
「誠実で優しく、経済的にも安定した方を希望します」
「落ち着いた大人の男性と出会いたいです」
「価値観が合う人じゃないと難しいです」
このような表現は、一見普通に見えますが、読む人によっては「理想が高そう」「厳しそう」という印象になります。
改善例:
「お互いを尊重しながら、穏やかに過ごせる関係を築けたら嬉しいです。」
「価値観の違いも楽しめる方と出会えたらと思っています。」
ほんの少し表現を変えるだけで、“柔らかく開かれた印象”になります。
心理的に「この人は話しやすそう」と感じる文章は、相手のアプローチ意欲を大きく高めます。
心理学で見る「理想を下げられない理由」
アラフォー女性の多くが、頭では「現実を見よう」と思っても、心がついてこない――という壁にぶつかります。
これは、脳の「自己整合性の法則」が原因です。
人は、自分の過去の選択や価値観と一貫した行動を取りたいと無意識に思う傾向があります。
そのため、「理想の条件を下げる=自分の人生を否定する」ように感じてしまうのです。
しかし、本当の“自己整合”とは、「今の自分に合った選択をすること」。
過去の基準にしがみつくことではありません。
心理カウンセラーの中でも有名な言葉に、こういうものがあります。
「理想を捨てることは、自分を諦めることではない。
自分を守るために作った理想から、自由になることだ。」
この言葉の意味を理解できたとき、婚活は驚くほど楽になります。
マリッシュで実践!出会いを増やすメールのコツ
理想を整理して出会いの幅を広げたら、次に大切なのは“最初のやり取り”です。
メールで印象を良くするためのコツを、心理学の観点から紹介します。
1. 相手のプロフィールから共通点を見つける
初回メッセージは、「あなたをちゃんと見てます」という印象を与えるのが大事です。
例:
「〇〇さんも映画がお好きなんですね!私も週末によく観ます☺️
最近観た作品でおすすめありますか?」
人は自分の趣味や価値観に関心を持ってもらうと、“自己肯定感”が上がり、返信率が上がります。
2. 質問は「選択肢つき」で送る
心理的には、オープン質問(自由回答)は負担になります。
そこで、選択肢を提示すると、相手が答えやすくなります。
例:
「休日はどちらかというと、家でゆっくり派ですか?外出派ですか?」
3. 返信のテンポは“相手の2倍速”を避ける
相手が1日に1通なら、自分も1〜2通に。
テンポを合わせることを「ミラーリング効果」と呼び、安心感を与えます。
体験談:理想を変えたら出会いが変わった!
(体験談1)46歳・販売職
最初は「年下で、仕事が安定していて、優しい人」を探していました。
でも出会えず悩んでいた時、友人に「理想を整理してみたら?」と言われ、ノートに書き出したんです。
結果、私が本当に欲しかったのは“安心して笑える時間”。
そこに気づいた瞬間、自然と条件を緩められて、今の彼と出会いました。
(体験談2)43歳・再婚希望女性
再婚だからこそ「次こそ失敗したくない」と思い、理想を厳しくしていました。
でも、マリッシュで出会った彼は、正直“理想外”でした。
けれど会話が楽しくて、誠実で、時間が経つほど安心できる人。
理想を“現実の温もり”に変えた瞬間、恋愛が動き始めたんです。
(体験談3)39歳・会社員
マリッシュを半年使っても進展がなく、理想を全部リセット。
「まずは3回メッセージが続く人」とだけ決めてやり直したら、驚くほど出会いが増えました。
今は、穏やかに話せる彼と1年交際中です。
理想の再設定:マリッシュ式「3段階チェック」
婚活で“理想疲れ”を感じたら、この3ステップを見直してみてください。
- 条件チェック:それ、本当に自分に必要?
- 感情チェック:理想が叶ったとき、心は満たされる?
- 現実チェック:自分も相手の理想に当てはまっている?
3番目の「現実チェック」は特に重要です。
“自分が理想を持つなら、相手にも理想がある”という視点を持つと、婚活が一気に現実的になります。
心理カウンセラーが教える「理想を手放す練習」
理想を変えるのは、思っているよりも勇気が必要です。
そんなときにおすすめなのが、以下の“セルフワーク”。
1. 「理想を持つ自分」を責めない
理想は「幸せになりたい」という願いの裏返しです。
だからこそ、自分を否定せず、「私はちゃんと幸せを求めていた」と受け止めてください。
2. 「現実の人」と会う練習をする
マリッシュでは、メッセージの段階で完璧な相手を探さず、まず“感じが良さそう”と思った人に会ってみましょう。
実際に会ってみると、「理想じゃないけど、居心地がいい」と感じることが多いです。
3. 「理想」と「幸福感」は別物だと理解する
心理学の研究では、「理想が高い=幸福度が高い」わけではないことが示されています。
むしろ、“現実に満足できる柔軟性”を持つ人の方が、結婚後の満足度が高い傾向があります。
Q&A:婚活心理のリアルな悩み相談
Q3:理想を下げたら、相手に妥協してる気がします。
A:妥協ではなく、「選択の精度を上げた」と考えましょう。
理想を削るのではなく、自分にとって本当に大事な価値を選び抜いた結果なのです。
Q4:理想外の人に惹かれても、迷ってしまいます。
A:それは、理想の枠が広がった証拠。
心理的には「認知の再形成」が起こっており、新しい恋愛パターンの始まりです。
“心が落ち着く”感覚を大切にしてください。
Q5:アプリの相手に幻滅しやすいです。
A:相手を“理想で見る”のではなく、“現実で観察する”視点を持ちましょう。
相手の欠点を見つけるより、「どう補い合えるか」を考えると関係が安定します。
マリッシュで理想を超えた出会いを見つける方法
マリッシュは、「再婚者」「シングルマザー」「アラフォー層」が多い婚活アプリです。
つまり、お互いに“完璧ではない現実”を理解している人が多いのです。
だからこそ、理想よりも「共感」「安心」「素直な会話」が通じやすい環境です。
プロフィールでは「理想の条件」を書くより、「どんな関係を築きたいか」を書く方が効果的。
たとえば:
「お互いを思いやりながら、自然体でいられる関係を目指しています。」
「お互いの過去も未来も受け止め合えるパートナーを見つけたいです。」
このような表現は、読む人に“心の柔らかさ”を伝えます。
婚活における最大の魅力は、スペックではなく「誠実さ」と「安心感」。
そしてそれは、理想を手放したときにこそ滲み出るものです。
まとめ:「理想を手放すことは、幸せへの近道」
アラフォー婚活で本当に必要なのは、“理想のチェックリスト”ではなく、“心が穏やかにいられる関係”。
マリッシュで成功している女性たちは、みんな口を揃えてこう言います。
「理想をやめたら、出会いが増えた。」
「条件を削ったら、心が満たされた。」
「完璧じゃない人と、幸せになれた。」
理想を手放すことは、自分を諦めることではありません。
むしろ、自分の幸せに正直になること。
“理想の人”を探すより、“自分を大切にできる人”を見つける――それが、本当の婚活成功です。
—完—