ペアーズを始める前に知っておきたい婚活の現実と幻想

婚活アプリ・ペアーズ(Pairs)は、今やアラフォー世代にとっても身近な出会いの場になりました。
30代後半から40代にかけて、「そろそろ真剣に結婚を考えたい」と思い立つ女性や男性が増え、
ペアーズを始める人も多いのが現実です。
しかし、同時に「思っていたのと違う」「現実は厳しかった」という声も少なくありません。

今回は、アラフォー婚活の現場をリアルに見てきた視点から、
ペアーズを始める前に知っておきたい「婚活の現実」と「幻想」を、心理学的な解説と体験談を交えてお伝えします。
SNSや雑誌では語られない、リアルな婚活の裏側に迫ります。

◆第1章:婚活アプリ=出会える?その幻想と現実

まず最初に、多くの人が抱く誤解からお話ししましょう。
「ペアーズを始めれば、すぐにいい人に出会える」――これは幻想です。
実際には、プロフィールを整え、相手を選び、メッセージを重ねて信頼を築き、ようやく出会いが実現します。

婚活アプリは“出会いのきっかけ”を提供するものであって、
“結婚相手を自動的に見つけてくれる装置”ではありません。
ここを勘違いしてスタートすると、「うまくいかない」「疲れた」と感じてしまうのです。

◇ペアーズ利用者のリアルなデータ

実際、ペアーズの公式統計によると、会員の男女比は約6:4。
男性の方が多いため、女性は比較的多くの“いいね”をもらいやすい傾向にあります。
しかし、マッチングしてもメッセージのやり取りが続くのは全体の2〜3割。
さらに、実際に会うまで進むのはそのうちの約半数程度です。

つまり、ペアーズで100人から「いいね」をもらっても、
現実的に会えるのは5〜10人ほどということ。
それが婚活アプリの現実なのです。

◆第2章:アラフォー女性が感じる“理想と現実のギャップ”

アラフォー女性にとって、婚活アプリは希望でもあり、同時にプレッシャーでもあります。
「年齢的にもう遅いかも」「若い子の方が有利に決まってる」と感じる人も多いでしょう。
ですが、実際の婚活現場では、アラフォーだからこそ魅力的に映る瞬間がたくさんあります。

◇現実①:若さではなく“安心感”を求める男性が増えている

ペアーズの男性会員の中には、「若い子より、落ち着いた女性と話したい」という人が多くいます。
アラフォー女性は人生経験が豊富で、会話の深みや人間的な余裕を感じさせることができます。
これは若い世代にはない“武器”です。

ただし、“安心感”が“母性”になりすぎると恋愛対象から外れてしまう危険も。
「聞き役になりすぎない」「自分の意見をきちんと伝える」ことが、恋愛におけるバランスのカギです。

◇現実②:理想を高く持ちすぎるとマッチしない

婚活アプリでは、検索条件が細かく設定できるため、つい理想を絞り込みすぎてしまいます。
「年収600万以上」「身長170cm以上」「バツなし初婚」「関東在住」など、
条件を重ねるごとにマッチ率は一気に下がります。

実際、婚活心理カウンセラーの調査によると、
「理想条件をすべて満たす相手とマッチする確率は全体の2%未満」だといわれています。
つまり、現実的な婚活では、“譲れる条件”を自分で明確にすることが必要なのです。

例:「年収よりも、仕事に誠実な人」「見た目よりも、穏やかで優しい人」
― 自分にとって何が本当に大事かを見極めることが、ペアーズ成功の第一歩です。

◆第3章:幻想①「アプリ婚活=恋愛が下手な人の集まり」

これは昔から根強い誤解ですが、現在ではまったくの幻想です。
ペアーズの会員の中には、仕事で出会いが少ない人、離婚を経験した人、
趣味が合うパートナーを探したい人など、目的意識の高い男女が多く登録しています。

特にアラフォー世代は、恋愛経験が豊富だからこそ「次の関係では妥協したくない」という意識を持つ人が多く、
アプリ婚活は“効率よく、真剣な出会いを探す方法”として活用されています。

◇体験談:39歳女性のリアル

「正直、最初は“ネットで出会うなんて…”と思っていました。
でも実際にやってみると、誠実で落ち着いた男性が多くて驚きました。
同じ年齢層の男性と、価値観を共有できる出会いがあるのは嬉しいです。」(39歳・女性)

アプリ婚活を恥ずかしいと思う時代は終わりました。
今では「行動する女性=前向きで魅力的」と評価される傾向が強まっています。

◆第4章:幻想②「プロフィールを盛ればモテる」

もう一つのよくある誤解が、「プロフィールを盛ればいいねが増える」という幻想です。
実際には、誇張されたプロフィールはすぐに見抜かれ、信頼を失う原因になります。
特にアラフォー婚活では“リアルさ”が最も重視されます。

心理学では、“誠実さの印象効果”と呼ばれる現象があります。
人は、写真や文章の中に「自然な違和感」を感じた瞬間に、無意識にその人への信頼度を下げるのです。
つまり、「自分を良く見せること」より「誠実に見せること」の方が大切。

◇プロフィール作成のコツ

  • 笑顔の自然な写真を使う(加工しすぎない)
  • 趣味や休日の過ごし方を具体的に書く
  • ネガティブな言葉(疲れた、出会いがない)は避ける
  • 「結婚したい理由」を正直に書く(焦りより誠実さを)

これらを意識するだけで、ペアーズでの印象は大きく変わります。
婚活アプリは“情報で恋愛が始まる時代”。
あなたの言葉一つで、出会いの質は変えられるのです。

◆第5章:現実の壁 ― マッチングしても会えない理由

「いいね」はたくさんもらえるのに、メッセージが続かない。
「マッチしたのに、会う約束まで進まない」。
そんな悩みを抱える女性は多いです。
ここには“心理的な壁”と“行動的な壁”の両方が関係しています。

◇心理的な壁:オンライン恋愛の“期待のズレ”

メッセージのやり取りでは、相手の表情や声が見えないため、想像で理想像を作りがちです。
そして、実際に会ったとき「なんか違う」と感じやすい。
これは“期待値効果”と呼ばれる心理現象で、
頭の中の理想が現実を上回ると、実際の魅力がかすんでしまうのです。

◇行動的な壁:メッセージが続かない原因

多くの場合、メッセージが続かない理由は「会話の深まり方」にあります。
“質問攻め”や“テンプレ会話”ではなく、共感ベースの対話が大切です。

悪い例:「休日は何してますか?」
良い例:「休日に○○されてるんですね。私も最近似たことしてみたくて!」
― 共感を1行加えるだけで、距離はぐっと縮まります。

婚活心理学では、初期メッセージの目的は「会話の継続」ではなく「信頼の構築」とされています。
焦らず、相手のペースに寄り添うことが重要です。

次回(第2回)では、「ペアーズ婚活を成功させるための実践戦略」として、
実際に出会いを“結婚”につなげた女性たちの共通点を分析します。
婚活疲れを防ぎながら、幸せを引き寄せるための心理戦略を詳しく解説します。

◆第6章:婚活成功者の共通点 ― “うまくいく人”はここが違う!

ペアーズ婚活を通じて実際に結婚まで至ったアラフォー女性たちには、いくつかの明確な共通点があります。
見た目の美しさよりも、考え方や行動の習慣に違いがあるのです。
「出会えない」「続かない」と悩む人は、ぜひこの共通点を意識してみてください。

◇共通点1:完璧を求めず、相手を“プロセスで見る”

成功している人は、相手を“条件”ではなく“成長の過程”で見ています。
つまり、「今の彼が100点かどうか」ではなく、「これから一緒に成長できるか」を重視しているのです。
これは心理学でいう“未来志向型パートナーシップ”と呼ばれる考え方です。

「彼は今、年収が高くないけれど、仕事に前向きで努力している」
「お互いに成長できる関係を築きたい」
― こうした視点を持つ女性は、結婚後も幸福度が高い傾向があります。

◇共通点2:婚活を“自分磨きの一環”として楽しむ

婚活がうまくいかない人は「早く結果を出したい」と焦るあまり、出会いが苦痛になってしまいます。
一方で、成功している人は「出会いを通じて自分を知る」「恋愛を通じて成長する」と前向きに捉えています。
その違いが、相手に与える印象を大きく左右するのです。

実際、ポジティブなオーラを持つ女性は、アプリ上でもメッセージのやり取りが途切れにくく、
初デート後の印象も良くなる傾向があります。
恋愛心理学ではこれを“感情伝染効果”と呼び、明るさや楽しさが相手にも伝わりやすいとされています。

◇共通点3:デート後に“振り返りノート”をつけている

意外かもしれませんが、ペアーズ婚活で成果を出している女性の多くは、出会いを“記録”しています。
「なぜこの人とは話が弾んだのか」「なぜこの人とは合わなかったのか」を分析することで、
次の出会いに活かせるのです。

心理学的にも、“メタ認知(自分を客観視する力)”は恋愛成功率を高めるといわれています。
婚活ノートをつけることで、理想像を現実的に修正でき、恋愛の方向性が明確になります。

◆第7章:ペアーズ婚活で“疲れない心”を保つ方法

婚活を続けていると、どうしても「疲れた」「もういいや」と感じる時期が訪れます。
特にアラフォー世代の婚活は、仕事や家庭の事情、親の介護など、
現実的なプレッシャーも重なりやすいもの。
そんな中で心を保つための3つの方法を紹介します。

◇方法1:目的を“結婚”ではなく“幸せ”に置き換える

婚活疲れの原因は、「結婚しなければ」という義務感にあります。
しかし、結婚はゴールではなくスタートです。
本当に大切なのは、“自分が幸せに生きるためのパートナー探し”という視点を持つこと。
目的を変えるだけで、心の負担は大きく軽減します。

◇方法2:婚活を一時停止する勇気を持つ

ペアーズを退会する必要はありませんが、疲れたときは“アプリ断ち”をしても大丈夫です。
1週間でも、1ヶ月でも、気持ちをリセットする期間を設けることで、
次の出会いに向かうモチベーションが回復します。

実際、婚活心理カウンセラーの調査では、
「休息期間を挟んだ人の方が、その後の成婚率が約1.4倍高い」というデータもあります。
無理をしないことが、最短の近道になるのです。

◇方法3:信頼できる友人や専門家に“感情を話す”

婚活中の悩みを一人で抱え込むと、自己否定に陥りやすくなります。
誰かに話すだけで、気持ちの整理が進むこともあります。
友人でも、婚活カウンセラーでも、信頼できる人に相談してみましょう。

「誰かに話す=弱さ」ではなく、「心を整える力」です。
感情を外に出すことは、婚活のモチベーション維持に欠かせません。

◆第8章:Q&Aコーナー ― よくある婚活の悩みに回答

Q1. アラフォーで未婚だと、男性からどう見られますか?

「なぜ結婚していないの?」という視線を気にする女性は多いですが、
実際には多くの男性も同じように未婚・再婚希望者です。
ペアーズでは年齢よりも「人生観が合うか」が重視される傾向があります。
“自分の生き方を説明できる人”は、年齢を超えて魅力的に映ります。

Q2. 初対面で結婚の話をすると引かれませんか?

タイミングが大切です。
初回デートで「いつ結婚したいですか?」と聞くと、
相手がプレッシャーを感じてしまう可能性があります。
ただし、「将来を見据えた真剣な交際を望んでいる」と伝えるのはOK。
伝え方を柔らかくすれば誠実な印象になります。

例:「すぐに結婚というより、長く信頼し合える人と出会いたいです。」
― この一言があるだけで、印象はまったく違います。

Q3. 婚活アプリで既婚者や遊び目的を見抜くには?

プロフィール文とメッセージの整合性をチェックしましょう。
たとえば「休日は家でゆっくり過ごす」と言っているのに、
夜しか連絡が取れない・写真を見せたがらない場合は要注意です。
婚活アプリでは、誠実な人ほど「自分の生活」をオープンに話します。

Q4. マッチした相手が音信不通に。何が悪かった?

これは自分が悪いとは限りません。
婚活アプリでは、複数の相手と同時進行しているケースが多く、
返信が来ない=他の人と進展した、というだけのこともあります。
深追いせず、新しい出会いにエネルギーを向けましょう。

Q5. ペアーズでのデートはどんな場所が良い?

初デートは“話しやすく、短時間”が鉄則です。
カフェやランチなど、1〜2時間で終われる場所を選びましょう。
長時間デートは緊張が続き、印象がぼやける原因になります。
「また会いたい」と思わせる余白を残すことが大切です。

◆第9章:体験談 ― ペアーズで“現実”を超えた恋を掴んだアラフォー女性たち

◇体験談1:43歳・初婚女性のケース

「最初は不安だらけでしたが、ペアーズで知り合った彼は同年代で、
一緒にいて自然体でいられる人でした。
条件で選ぶより、“落ち着く人”を選んで良かったと思います。」(43歳・女性)

◇体験談2:41歳・バツイチ女性のケース

「離婚歴があることで引け目を感じていました。
でも、ペアーズでは同じ経験を持つ人も多くて、理解してくれる相手に出会えました。
今は再婚して幸せに暮らしています。」(41歳・女性)

◇体験談3:38歳・キャリア女性のケース

「仕事が忙しくて出会いがなかったけれど、
ペアーズで“仕事に理解のある男性”と出会いました。
キャリアを尊重してくれる人はいるんだと実感しました。」(38歳・女性)

◆第10章:ペアーズ婚活を成功に導く“心理戦略”

婚活は単なる出会い活動ではなく、心理戦でもあります。
成功者は、“相手にどう思われるか”より“自分がどう感じるか”を軸に行動しています。
これを「内的自己基準型アプローチ」と呼びます。

◇心理戦略1:相手の反応より、自分の快適さを優先する

「返信が来ない」「既読スルーされた」と落ち込むのは自然なことですが、
相手の行動をコントロールすることはできません。
その代わりに、「自分がどんな会話をしていて楽しいか」を基準に選ぶこと。
これがストレスの少ない婚活の秘訣です。

◇心理戦略2:小さな成功体験を積み上げる

婚活では、1人の運命の人に出会う前に、多くの“小さな出会い”があります。
「今日はいい会話ができた」「メッセージが続いた」など、
その一つひとつを成功体験として記録すると、自己効力感が高まります。

◇心理戦略3:理想を“言語化”しておく

「なんとなくいい人」と感じるだけでは、結婚にはつながりません。
ノートやスマホに、“自分の理想像”を書き出してみましょう。
言葉にすることで、曖昧な感情が整理され、相手選びの軸が明確になります。

◆まとめ:幻想を脱ぎ捨て、現実を味方にする

婚活の現実は、決して甘くありません。
しかし、“幻想を捨てた人”ほど、現実の中で幸せを掴んでいます。
ペアーズはその現実を映す鏡。
あなたの本当の価値観を見直し、前向きに活かせる場所なのです。

恋愛も結婚も、「誰かに選ばれること」ではなく、「自分が選ぶこと」。
そう気づいた瞬間、婚活は苦しいものから、人生を豊かにするステージへと変わります。

ペアーズを始める前に、この記事でお伝えした“現実と幻想”を理解しておくことで、
あなたの婚活は、確実にスムーズで幸せなものになるでしょう。
さあ、現実を味方につけて、一歩踏み出しましょう。

あわせて読みたい関連コラム

掲載中のコラムを見る